私が新卒10ヶ月でどスタートアップに転職する理由
この度、インターン時代からお世話になっていた大好きなRettyを、新卒10ヶ月で退職しました。学生時代のインターンからだと、約3年。営業から開発ディレクターまで、立場に関係なく仕事をどんどん任せて頂き、とても充実した3年間でした。
新卒1年しないで、なんで会社やめるの?そんなに早く会社を辞めて、次はどうするつもりなの?
などなど、今回の決断にあたり様々なご意見を頂きました。キャリアの節目として、また、自分の意思決定方法が誰かの参考になることを願って今回ブログという形で発信させて頂くことにしました。
結論
「なぜ辞めるか」を一言で言うと、自分がどうしてもやりたかった「TABETE」という事業を一緒にできる仲間が見つかったからです。
TABETEとは...
『最後まで食べ切る』を応援する、コークッキングの社会事業
「フードロス」削減のためのWebプラットフォーム
閉店間際など、まだおいしく食べられるのに廃棄の危機に面している食事を「食べ手」とつなぎ、最後まで売り切ることを応援する、社会派の Web プラットフォームです。
今まで日本には無かったこの事業を、私達はたった数人で実現しようとしています。このサービスはデンマークのToo Good To Goというサービスをベンチマークしていて、食を軸に生きてきた私にとってかなり関心が深かった、「フードロス」という課題に切り込んでいます。
フードロスは、日本ではまだあまり認知されていない社会課題の1つ。それを「サービスとして解決しよう」と考えている人はとても少ないです。その上、それをすでに事業として始めている人とこんなに早く出会えるとは思ってもいませんでした。「この機会を逃したくない」と思い、相当悩みましたが、自分の大好きな会社をわずか10ヶ月で辞める決意をしました。
入社してからやっていたこと
新卒で入社してから、商品開発のディレクターとして自分の希望通りに配属して頂きました。希望した理由は、いずれ事業をやる際に活かせる「物事を俯瞰して捉える力」が欲しい、と考えたから。
メディアからセールスまで全体を俯瞰して調整する力が求められる「ディレクター」は、まさに私の希望通りでした。入社してから尊敬できる上司と出会い、気がつけば同時に3プロジェクトを1人で任せて頂けるまでになりました。
ブラインドタッチもできず、SQLさえ書けなかったような私を、懇切丁寧に育てて頂いたことは感謝してもしきれません。
転職のきっかけ
自分がTABETEに本格参入したきっかけは、ある出会いがあったからです。「食の交流会」という自分が主催しているイベントで、(株)コークッキング代表の川越に出会いました。
彼のやっていた「TABETE」という事業が、私が元々やろうとしていた事業とかなり近く、意気投合したこともありジョインすることにしました。まさか、自分が学生時代から主催していたこんな小さなイベントが、自分のキャリアを変えるきっかけになるとは...。自分が好きなことは、なんでも良いから形にして発信しておくことは大事だな、と改めて思います。
最終的に決意した理由
私が今回この決断に至ったのは、
①自分がやりたい事が明確にある
②自分のやりたい事ができる環境がある
③若い今でしかこのリスクはとれない
という3つの理由で包括できると思います。一番今回の決断にあたりネックだったのは、自分の実力が十分ではないのに実践の場に飛び出すこと。「新卒はとりあえず3年」という言葉はよく聞きますが、それは1つの能力が自分の専門として身につく平均的な期間として定義されているのだと思います。そこでふと、今の3年後=26歳の時をイメージしてみました。
実力が上がって、責任が増してくる。
そろそろ結婚しなきゃ。
資金も貯めないといけない。
その状況で、果たして今と同じリスクをとる決断をできるだろうか。私にはその自信はありませんでした。リスクをとるなら、確実にまだ若い今だろうと。もちろん今までのように社内からのインプットは厳しくなりますが、社外にメンターを抱えてとにかく力をつける方向でやりきることにしました。
思えば、最近は「自分の原体験を大切にする」というSHOWROOM前田さんのスタンス、「死ぬこと以外はかすり傷」という箕輪さんのスタンスに大きく影響を受けていると思います。
死ぬ気でやっても、死ぬことは殆どない。それなら、自分が死んでも良いと思うくらい「自分が本当にしたいことは何か」を追求する。そこで思いついたことに素直になって、突き抜けていって良いのではないか。私にとってはそれが今はTABETEで、それができる環境が偶然整った。それが一番の理由だと思います。
最後に
Rettyは優秀な人材がどんどん集まってきていて、働いていて毎日沢山の刺激がありました。新卒で入社して本当に良かったと思います。このまま残っていれば、ディレクターとしてもっと力をつけられたことは間違いありません。でも、「自分がやりたいこと」が目の前にあって、それに「自分が関わることができる」状況をどうしても無視することはできませんでした。
自分は小学校2年生の時に2年間白血病を患い、一度死にかけたことがあります。だからこそ、明日いつ死ぬかも分からないから自分のやりたいことには忠実でいたい。機会損失をしたくない。という想いが人一倍強く、今回の決断は特にそのスタンスが強く影響した結果だと思います。
Rettyは、自分の考えに賛同してくれる方々が多く、とても快く送り出して下さいました。新卒で自分の希望通りのことやらせて頂いたのにも関わらず、最後までこんな自分のわがままを受け入れて下さったこと、本当に感謝しております。
今回の自分の決断が、TABETEにも、Rettyにも良い影響を与えるものになるように、これから全力でTABETEを盛り上げていこうと思います。
そして引き続き本拠地は麻布十番なので、これからも仲良くして下さると嬉しいです。お世話になったRettyのみなさま、今まで本当にありがとうございました。